個人で運営している小さな塾だからこそ、できることがあります。
講師ひとりで、すべての生徒、すべての教科の指導にあたっているので、ひとりひとりの生徒に寄り添い、ゆっくり信頼関係を築いていくことができます。生徒の人柄・得意なこと・不得意なこと・その時々の精神状態・成長段階に合わせて、細やかな対応・対策をとることができます。生徒にとって、学年や教科ごとに違う先生・違う指導方針・違う指導方法・違う環境に慣れていかなければならないのは、順応性を養えるなどの良いこともある反面、大きな負担になっていることも事実です。学力を伸ばすには、まずは安心して机に向かえる環境を整えることが大切だと考えています。
お付き合いの長い生徒だと、小学生の頃から大学受験まで指導にあたり、就職してからも時々近況報告や相談を受けることもあります。思春期という多感な時期を共に過ごし、生徒と教師から友人へと関係性を変えながらお付き合いを続けていけるのは嬉しいことです。
受験を考えれば、テストの点数や順位などの結果はもちろん大切ですが、そればかりに一喜一憂していると、もっと大切なことを見逃してしまうように思います。
なかなか思うような結果が出ない、という生徒にはいくつか共通点があります。そのうちのひとつに、親と子の想いのすれ違いが大きい、ということがあります。どんな人間でも、他人に認めてもらえたり褒めてもらえたりすると嬉しいし、やる気にもなります。特に子供は親の反応をとても敏感に感じ取っていて、行動に大きく影響します。すでに様々な経験を積み様々なことができるようになった大人から見れば、子供の歩みはとてもゆっくりでもどかしく感じることも多いと思います。ついつい口や手を出したくなることもあると思いますが、これから自分の人生を自分で歩んでいかなければならない子供には、自分で気づき、考え、行動し、失敗し、成功するといった、ひとつひとつの体験がとても大切です。そして、勇気を持って行動したそのひとつひとつを、親も、子供自身も、まずは認めてあげることが大切だと思っています。親の反応を感じ取り、子供も自分自身を認めてあげることができるようになってくると、不思議と結果がついてきます。
個別対応形式にしているのは、生徒ひとりひとりに本物の実力をつけてもらいたいからです。
集団授業形式だとどうしても「解ったつもり」になってしまったり、解らないのに質問できないまま先へ進んでしまったりしがちです。解らないことやじっくり取り組みたいことはひとりひとり違うので、ひとりひとり個別に対応しています。
本物の実力をつけてもらうために、まずは問題とじっくり向き合う時間を持ってもらうことを大切にしています。自分で考えてみてできなかったら、ポイントやコツを教えてもらって再挑戦。それでも難しかったら、もう少し考え方ややり方を変えて再挑戦。できるまで諦めずにやってみる。勉強を通して小さな「できない」をたくさん経験し「できた」もたくさん経験することで、本物の実力が身についていきます。自分で気づき、考え、行動し、失敗し、成功する。こうした力は、その後の人生においてもとても役に立ちます。
「できない」はダメなことで恥ずかしいことだと思い込んでいる方が、大人にも子供にも多いように思いますが、「できない」はダメなことでも恥ずかしいことでもありません。「できた」という実を成すための大切な種ですので、「できない」をたくさん経験して、本物の実力を養っていってもらえたらと思います。
やりたくないことをやらされるのは嫌なものです。
学ぶことに関しても、まったく気持ちが向かない時にやっても頭に入りませんが、学びたい気持ちが沸き上がったタイミングで学んでみると驚くほど吸収できるものです。長年様々な生徒を見てきましたが、例外はありません。勉強が楽しい!と言えるほどではなくても、解らなかったところが解るようになって嬉しい、授業を聞いて解るようになったから楽しいなど、自分の中の「嬉しい」や「楽しい」という気持ちを、生徒自身に大切に育んでいってもらえたらと考えています。
思春期というのはなかなか大変な時期です。
受験などもあり、どうしても勉強をしなければなりませんし、勉強以外にもたくさんやらなければならないことがあります。でも、そんな状況になかなか心も身体も追いついていけない時期でもあります。勉強ができない、ということではなく、ただ心と身体の準備が整っていないだけ、という場合もあります。「さなぎの時期」は、なかなか思うような結果が出ないことが多いです。さなぎが脱皮して成虫になるように、身体がぐーんと成長をはじめる頃にようやく、勉強面での結果も目に見えてきます。この成長の時期、タイミングは本当に人それぞれで、小学生で早々に体験する子もいれば、高校生、大学生になってようやく、という子もいます。
勉強に関して、親御さんにとっては、見守る、タイミングを待つ、というのは難しいことかもしれません。でも、オカダジュクールでは、生徒自らのやる気を一番大切にしたいと考えています。勉強ができなくてもまったく問題ありません。長いお付き合いをしていく中で、ひとりひとりに寄り添いながら、生徒自らのやる気を見逃さずサポートしていきます。